火星の開拓者 -The Pioneer of Mars-

 

第1章 火星への旅立ち

西暦2105年、人類はついに火星移住の技術を確立した。しかし、地球から火星へ移住できるのはたった一人。

選ばれたのは、宇宙工学者であり、環境再生技術のエキスパートでもある四宮 湊(しのみや みなと)
彼は国連宇宙開発機構(UNOASA)から10億クレジットの軍資金を支給され、火星で生き抜くための物資を選ぶ権利を与えられた。

「10億……この使い方次第で、俺の生死が決まるな。」

慎重に選定し、彼は以下の物資を火星へ持ち込むことにした。

持ち込んだ主な物資

居住モジュール(MHM-07型)
→ 展開すると3階建ての小型基地になる。酸素循環システムと断熱構造を持ち、内部は気密維持が可能。

小型核融合炉(MRX-3)
→ 10年間使用可能な電源。燃料のヘリウム3は十分に持ち込んだが、火星での補給手段を考える必要がある。

水循環装置 & 温室栽培キット
→ 火星の氷を精製し、閉鎖環境で水を循環。ジャガイモや小麦など、生命維持に必須な作物を育てる。

3Dプリンター & 素材
→ 建築用ブロックや工具を作成可能。火星の砂を加工し、建材を生成することができる。

探査ローバー(3台) & ドローン(20機)
→ 火星の地形を調査し、資源を見つけるための自律型機械。

武器(ライフル・防護スーツ)
→ 想定外の危険に備え、自衛用の装備も持ち込んだ。

彼の目的は単なる生存ではなく、「火星で新たな文明を築く」 ことだった。

——そして、出発の日。
巨大なスペースシャトル「オリンポスV」に乗り込み、湊は静かに地球を見つめた。これが彼にとって最後の地球の景色になるかもしれない。

「俺が火星の王になる……!」

シャトルは轟音とともに宇宙へと旅立った。

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